女将「・・あの子・・まだ頑張ってるみたいね・・」
支配人「・・くるるぅぅ・・えっ?・・だれぇ?・・あの子って・・」
犬同士気配だけを感じているのか・・裏山からそよぐ匂いを確かめながら遠いまなざしで佇む女将・・かれこれ半年程になろうか・・いまだ捕獲されずに孤軍奮闘中の黒犬に保健所も躍起になっている・・
使用人「・・いやぁ・・なかなかうまくいかないみたいですねぇ~・・」
定点カメラを設置し・・檻の罠に餌で誘い込もうと観察を続けていたが・・いかんせん他の小動物達も多くただの食堂状態らしい・・野良猫・狸・イタチと本命以外のゲストで賑わう現状に業を煮やしたネクストトラップ・・くくり罠登場である・・しかも首にかけるタイプ・・檻に入らないのにこの罠にかかるとは到底思えないのだが・・お手並み拝見である・・
女将「・・クンクン・・クンクン・・ふんっ・・どうやら本気モードの餌に変えたみたいね・・」
使用人「・・えっ!?・・ここからわかりましたか・・さすが・・ビンゴです・・鹿の内臓を持ってきたみたいですよ・・」
支配人「・・くるるぅぅ・・うぇ~・・鹿の内臓・・これで猫族きえたにゃ・・」
女将「・・ふんっ・・野良猫をおまえと一緒のカテゴリーにくくるんじゃぁないよ・・ぬるま湯につかってる生活とは訳が違うわっ!・・」
使用人「・・それは言えてますね・・これで捕獲できればいいのですが・・さぁ~ではいきましょうっ!・・今回はぁ~~~コレっ!・・」
女将「・・これって・・あれっ?・・くせぇ奴じゃん・・あれっ・・」
支配人「・・くるるぅぅ・・餃子だっけ?・・ん?・・にゃに?・・」
使用人「・・うんうん・・よく覚えてますねぇ^^・・これは餃子づくりの副産物とでもいいますか・・足りないと嫌なので皮は多めに打つんですが・・余った時に禁断のアンコを包みます・・」
支配人「・・くるるぅぅ・・ずりぃ~~~ヨシダっ!・・アンコよこせにゃ~~~!」
使用人「・・これを茹でて・・温めたミルクの海にダイブさせます・・一見気持ち悪いですが・・これをミルクの中で崩しながら食べると・・やヴぁいんです・・うまいんです・・イメージとしては白玉ぜんざいミルク仕立てといったところでしょうかww」
女将「・・はぁ?・・といったところでしょうか・・じゃないわよっ!ヨシダっ!・・コソコソと禁断技を繰り出してんじゃないわよっ!」
支配人「・・くるるぅぅ・・オイラの好きにゃ奴しか入ってにゃいにゃ・・聞いてにゃいにゃ・・いつ食べたにゃ・・」
女将「・・ふんっ・・コソコソ独り占めしてんのよ・・」
支配人「・・くるるぅぅ・・早くよこせにゃ~~~~~~~っ!!!」
使用人「・・御意❤」