彩鮮やかな新芽たちの饗宴とばかりに多種多様な緑があふれ出す山並み・・生命の息吹でむせ返りそうな尾根の狭間でいよいよ始まる畑作業・・ここ香坂でもいよいよ植え付け作業が始まりだした・・
使用人「・・いやぁ~なんででしょうかぁ・・人が植えてるのを見るとぉ・・ヤケにソワソワしてしまいますねぇ・・」
女将「・・ぜんぜんわかんない・・」
支配人「・・じっちゃん達ぃ・・カボチャも植えたにゃ・・」
使用人「・・なっ!・・カボチャ・・うっ・・ウチの苗は・・まだ小さいなぁ💦・・」
気を付けなければならない香坂の5月の畑事情・・平地と違い6月まではまさかの遅霜クラッシュに注意が必要なのだ・・たとえ一度でも霜に当たれば即死確定な苗ちゃん達に・・ゴーなの?・・まだなの?・・ゴーなの?・・と・・よそ者の私は見切り発車しないよう・・師匠達の畑を観察という名の覘きプレイに興じる毎日・・今年こそは出遅れまいと・・4月から小さなビニールハウスで苗ちゃん達の育成に取り組んできた・・ところが4月中旬・・1回目の遅霜クラッシュ襲来・・きっと・・ビニールハウスの中なら大丈夫・・と・・舐めていたお馬鹿さんに無慈悲な鉄槌が振り下ろされる・・なんと芽吹いたばかりの種なし高級スイカの苗ちゃん達が・・ものの見事に即死・・皆殺し状態の凄惨なハウス内の温度計をチラ見すると・・マイナス2度・・立ち直れぬショックと認めたくない即死状態に困惑しながら・・ネットで種を追加クリック・・ヤバい・・またお盆に間に合わなくなってしまう・・今年こそはなんとか夏休みに間に合わそうと準備していたが・・なかなかどうして・・油断など1ミリも許されない標高800メートルの畑事情に翻弄される毎日・・なんとか全滅を免れたカボチャや枝豆たちを守るため・・日が暮れるとお馬鹿さんはビニールハウスに毛布を掛け始めた・・人がひとり入れるくらいの育苗用のハウスに毛布を二重で掛ければ朝の冷え込みに耐えられると考えた・・日が暮れては掛け・・朝が来れば剥ぐ・・たったそれだけの事だが・・ルーティンがうなぎ上りに増えてゆく初夏にとってたったこれだけの事がやたら億劫に感じる・・しかしそのかいあってか・・不意に訪れる遅霜クラッシュにもハウス内の温度は3~4℃でなんとかキープしていた・・種を植えて芽が出るまで10日前後・・苗にして畑に植え付けるまでひと月・・こければ振出しに戻る育苗作業に神経をすり減らすお馬鹿さん・・
女将「・・長いねぇ~・・これが始まりだすとぉ・・まぁ~長い・・はぁ~・・」
支配人「・・にゃはははははは・・ボヤキだけは上達してるにゃwww・・」
使用人「・・もう・・誰ひとり・・失えませんっ!・・」
女将「・・おまえの不注意で殺してんだけどなっ!・・ったく・・」
使用人「・・さぁ~気を取り直してぇ・・そろそろウチの第一陣をデビューさせますよぉ・・」
今年は昨年の教訓として地温の上昇を抑制するために黒いマルチをやめ・・シルバーのマルチで炎天下に挑む・・色が違うだけで単価が跳ね上がるのかと値段を2度見するが背に腹は代えられない・・薩摩芋や里芋などのイモ類は地温が上がりすぎて蒸れ蒸れになっている者がいたからだ・・そもそもマルチ栽培に向いてないイモ類なのかもしれないが・・真夏の繁忙期にマルチ無しで雑草愚連隊に立ち向かえる程の時間の余裕はない・・あわよくば畑すべてをマルチで覆ってしまいたいくらいなのだ・・とにもかくにも草刈り作業を少しでも減らしたい・・だが第一優先はあくまでも旨いものを作るという事・・無論雑草だらけでは良いものは育たない・・が・・すべてビニールで覆ってしまえば雨水すら浸透しない味気ない箱庭となる・・そこで・・昨年コツコツとアスファルトを刻み集めてきたモミガラとワラの出番という訳だ・・潤沢にストックしていたモミガラをこれでもかと電柵の外周全てに敷き詰める・・
使用人「・・うひゃぁ~・・見てくださいよぉ・・この厚み・・贅沢ですねぇ💦・・」
女将「・・知らないわよっ・・どうでもいいけど・・あんたヨダレ垂れてるわよ・・」
支配人「・・目ぇ・・どこ見てるかわかんにゃいにゃ・・」
厚さ5センチほどの頼もしい贅沢敷に畑の外周にメリハリが生まれる・・カボチャ・スイカなどのツルで覆われてしまうゾーンにもこれでもかとワラの出番・・地肌を見せるなっ!・・と念仏のように唱えながら存分に敷き詰めてゆく・・昨年の2倍は用意した田んぼからの恩恵で畑の総面積の半分をフカフカの分厚い絨毯でガード・・マルチとは違い剥がす手間もない・・そう・・畑が終わりそのまま混ぜ込めば翌年の肥やしにもなる・・まさに一石二鳥のガーディアンなのだ・・いよいよスイカの抑制栽培にチャレンジしたい今年の夏・・植える本数も潤沢に用意した・・1株オンリーワン栽培への手間を掛ける為だけに・・今日も草刈り合戦への工夫は続く・・