支配人「・・よっ・・よっ・・ふぅ~・・イテテ・・ペロペロ・・」
使用人「・・えっ!?・・えっ?・・うそっ?・・えっ・・またぁ?・・」
春の足踏みが続くこの香坂にも・・少しづつ花の便りが届き始めてきた・・梅に水仙・・奥の枝垂桜もいよいよ今週には開きそうだ・・香坂春野花祭・・桜が満開になり・・花桃が咲き乱れ散るまでの約20日間位・・ここは桃源郷のようにピンクに染まる・・気温も上がり生態系すべてが活発になり・・おのずと支配人のお出掛けも増える・・夜遊び解禁だ・・
使用人「・・ちょっとぉ・・見せて下さい・・まぁたやったんですかぁ・・えっ?・・どこですかぁ?・・?・・」
支配人「・・にゃぁ!!・・いてぇにゃ!・・さわんにゃ・・いいにゃ・・自分でにゃおせるにゃ・・ペロペロ・・」
女将とのじゃれ合い中・・不慮の事故でビッコとなっていた支配人ヨイチ・・小芝居ではないか・・という審議の矢からひと月余り・・ずっとビッコを繰り返しているのだ・・右が良くなれば左・・左が良くなれば右と・・そろそろ二往復目なのだ・・
使用人「・・まぁ・・とにかく・・裸足で歩いているわけですからねぇ・・何かと怪我が多い肉球や爪といった足回りパーツでしょうがねぇ・・」
女将「・・まだ続いてんのかい?・・小芝居がwww・・」
二度ほど・・裂傷の痕のカサブタは確認したが・・残り二度程はよくわからないフィフティーなジャッジとなった・・
使用人「・・も~ぅ・・気をつけて下さいよぉ・・とっかえひっかえ~・・」
女将「・・ふん・・大袈裟だねぇ・・小芝居だろぅ・・自分でもぉ・・ビッコ引く方の手を~間違えちゃったりしてんじゃないのかいwww・・」
支配人「・・ふざけんにゃ・・ゲスカリ行くにゃ・・今回はこの方たちにゃ・・女将ぃ・・この血を見てもぉ~・・小芝居にゃどとぬかすのかぁ!・・」

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朝食の支度をしていると・・庭から聞えてくるお客様達の和やかな声・・どうやらパン君トトちゃんと遊んでいるようだ・・まさかとは思うが・・と・・不安が頭をよぎる次の瞬間・・和やかな声が一転・・悲鳴と怒号へと変わる・・慌ててコンロの火を消し飛び出ると・・何食わぬ顔の女将と・・耳から血を流すパン君を抱きかかえるご主人・・どうやら女将の射程距離にパン君が侵入してしまったようだ・・あ~またひとり・・被害者が出てしまった・・「いいのいいの・・気にしないでぇ・・自分が悪いんだからぁ」・・と・・犬同士のいざこざだと仰ってくれるご主人に深く頭を下げる・・幸い血も止まり大事に至ることなく元気に吠えるパン君に安堵した・・ご主人の見事な応急処置に感謝である・・
女将「・・パン君ごめんねぇ・・急に入ってくるからぁ・・反射で襲っちゃったわぁ・・」
使用人「・・申し訳ございません・・わたくしがもっと注意を払っていれば・・こんな事には・・」
女将「・・そりゃそうと・・ヨシダぁ・・ご主人に何やら旨そうなもん・・ゴクッ・・沢山貰ってたねぇ・・」
支配人「・・ふざけんにゃ・・どの口が・・そりゃそうと・・にゃんて開きにゃおるにゃ!・・って・・あれぇ・・沢山貰ったのってぇ・・サカにゃにゃ!・・うわ・・しかもオイラの大好物マグロにゃ!・・ヨシダぁ・・早くよこすにゃ・・」
静岡からお越しのパン君トトちゃん御一行様・・ご主人は無類の釣り好き・・もはや太公望クラスのその腕前で駿河湾ごと釣り上げるレベル・・先週180キロの本まぐろを釣り上げ・・そのおすそ分けを持ってきてくれた・・
使用人「・・うわっ・・大トロまで・・その他・・烏賊に鰹にカンパチまで・・ていうか・・本まぐろってぇ・・くぅぅぅ~~~・・わたしも釣りに行きたいわぁ~~~~~・・」
女将「・・そんな暇はないわっ・・いいから早くよこしなさい・・」
支配人「・・ふざけんにゃ・・女将は反省してろにゃ・・本まぐろだけは譲れにゃいにゃ・・ヨシダぁ!・・早くしろぉ・・」
使用人「・・御意❤・・それではパン君トトちゃんまた来てねぇ~❤・・」