KOUSAKA KIKYOU

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欲しい💖

使用人「・・いやぁ~春めいてきましたねぇ・・」
女将「・・クンクン・・はぁ?・・クンクン・・人間てのはどうして毎年ぃ・・いちいち同じことを・・クンクンハァ~・・言うのかねぇ・・フゴォッ・・」
日の入りも長くなり夕方の散歩タイムにもかなり余裕が出てきた・・真冬は暗くなる前にはもちろんだが・・日が陰り寒くなる前に散歩を済ませようと焦るように優先順位をあげていた・・そのためか・・だいたい14時をまわる頃から女将のプレッシャーがかかりだす・・近頃のお気に入りは香坂村一周コース・・とにかく人の生活圏へ行きたがっているように見える・・私は移住してから2年程生活圏を避けるように散歩をしていた・・もちろん山に魅了されていたのもあるが・・ここでは人に会いたくない・・というのも理由の一つだった・・これは別に精神的に病んでるとかそういう事ではなく・・こんなに山の楽しいコースがあるのにわざわざ人の居住区を散歩するのはヤダなぁ・・というレベルの話・・絶対に人に会わないような環境で社会をやりたくないのが本音である・・山を散策中に太陽光の作業車などに会うのも興覚めと言えた・・うまく言えないが・・滅多に人に会わないような山奥の渓流で・・自分だけが知っている釣りの一級ポイント・・だと思っていたら・・まさかの先客に先を越されていた時のような絶望感に似ているのだ・・
女将「・・はぁ?・・ぜんっぜんっ解んない・・フゴォッ・・」
使用人「・・人に対してだけは社交的ですもんねぇ女将ぃ^^・・あっ・・水仙もいっぱい出てきたなぁ・・」
球根系のトップバッター達がこぞって道端を彩ろうと芽吹いている・・下り坂をグイグイで引っ張られながら村の中央まで降りてくると見慣れた顔の猫が突然現れる・・
使用人「・・あれぇ!・・支配人じゃないですかぁ・・珍しいですねぇww・・バッタリ会うなんてぇ・・」
支配人「・・にゃんか調子狂うにゃ・・先に行けにゃ~・・」
女将「・・ふん・・オマエに指図されんでも行くわっ!・・」
使用人「・・またぁ~そんなこと言ってぇ・・一緒に行きましょうよぉ・・ねっ^^・・」


近頃めっきり別行動の女将と支配人・・支配人が幼いころは毎回のように女将の散歩に付いてきていた・・山でしつこく女将に追い立てられ・・フテり・・そのまま谷に降りていき一晩を明かしたことも懐かしい思い出だ・・今では独りで冒険に出れるほど逞しくなった支配人と久しぶりに3人で歩く・・まるで村の事ならオイラに任せろとでも言わんばかりに詳しそうである・・大々的な太陽光工事も終わり最後の仕上げ作業でアスファルトを綺麗に引き直している・・いちいち誘惑にハマるスローな猫族の散歩だが・・いよいよ村のメインストリートまで来ると・・突然・・あらぬ方向へと引き寄せられるように離れてゆく支配人・・あっさりと・・ここからは別行動やで・・とシカトで消えてゆく支配人・・まるで親と一緒に出掛けるのが恥ずかしくなった思春期の子供の親のような気持になる・・行きつけの場所がいくつもありそうな支配人と別れ帰路につく・・前半はグイグイの女将も宿が近づくにつれノロノロと歩き出す・・
使用人「・・ちょっとぉ・・ゆっくり過ぎますよぉ・・」
女将「・・まだ・・クンクン・・まだ帰りたくない・・クンクン・・フゴォッ!・・」
いよいよ宿の裏手のパネル張りが始まる・・他の場所のパネル張りで出た邪魔な木々たちを材木置き場のように積み上げていた広い土地だ・・こちらに移住して間もなく・・コチラの土地を買わないかという話があった・・坪2500円で80万ちょいだと言っていたから300坪はあるだろう・・私が抑えていれば太陽光になるのは免れたはずだが・・いかんせん位置的に魅力を感じなかったのといかんせん広すぎた・・明らかに管理できるキャパを超えていたのと宿の立ち上げなどで資金的に苦しかったのもあり話は流れた・・この最後のパネル砦のような土地・・一緒くたに集められた膨大な木々たちをモリモリとウッドチッパーが粉砕している・・パネルを張り終えた後の防草目的でチップを敷き詰めるらしい・・

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フードプロセッサーのように上からユンボでガンガン木々たちを放り込んでゆくと・・中で回転する凶悪な歯車によって粉々に粉砕されるという仕組みのようだ・・家庭用のチッパーとは比べ物にならないほどのモンスターだが・・粉砕スピードは思ったよりも・・遅い・・しかもたまに目詰まりするらしく・・ヤレヤレという感じでフタを開けては面倒見る作業員を見るとなかなか大変そうだ・・
使用人「・・いやぁ~ウッドチップぅ・・欲しい・・ですね・・ゴクッ・・」
女将「・・はぁ?・・枯葉の次はぁ・・木のクズかいっ!・・アンタ・・ヨダレ出てるよ・・」
次の朝・・毎日のように朝帰りの春の支配人の顔を見ると・・

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女将「・・ぎゃはははは・・なんだいそのツラはぁwww・・またいじめられたんかいwww・・」
使用人「・・へぇっ!?・・喧嘩でもしたんですかぁ!・・傷だらけじゃないですかぁ・・」
目の周りや耳・・足などに爪でやられた傷が無数にかさぶたとなって支配人の顔を演出する・・心なしか少し男を上げたような支配人の仕草に息子の成長を感じる母親のような気持になる・・
支配人「・・ちょ・・ちょっと・・ジャレあっただけにゃ・・」
女将「・・ふん・・そんなかすり傷でぇ・・簡単に男が上がるわけないだろぉwww・・もっとこう・・致命傷クラスのが欲しいわね・・」
使用人「・・遠慮しときます・・」
臆病一辺倒な支配人に何か違う一面が出てきたのだろうか・・一方的にやられたのか・・はたまたやりあえたのかは謎であるが・・少しづつ目覚めだす自我に頼もしさを垣間見る春の1日となった・・

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プロフィール写真

女将の「おきみ」と申します~2歳の秋田犬やらせてもらっとります~今後よろしゅうたのんます~
しつこくて意地悪な性格と使用人からは言われとります~
何が悪いん?

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