使用人「・・うひょょょ・・あるあるぅ・・たまりませんなぁ・・」
女将「・・・・・・・・」
使用人「・・うへぇぇぇ・・こっちにもっ！・・」
女将「・・あんた・・ヨダレ・・垂れてるよ・・」
冬支度を終えた落葉樹たちが山肌を露わにさせる・・葉で覆われ隠れていた山の輪郭がシースルーのように浮き彫りになる頃・・いよいよ恒例のお宝探しが始まる・・
支配人「・・にゃにがいよいよにゃ・・お宝が聞いて呆れるにゃｗｗｗ・・」
女将「・・イカれてんのよぉ・・ほっときなさぁい・・」
使用人「・・ぎょぇぇぇ！・・あっちにもっ！・・」
雪がないうちがチャンスとばかりに雪かき用のプラスコップでかき集めてはさらい・・１２０リッターの袋をいっぱいにしてゆく・・そう・・いつのまにか１２月の恒例行事となったカラマツの枯葉集めである・・無論・・こんなことをしているまともな人間はおらず・・競争率ゼロのイカれ野郎独り占めのお宝集めなのである・・カラマツは松の中でも毎年綺麗にすべての葉を落葉させる珍しい松で・・２～３センチの葉をこれでもかとアスファルトの上に積もらせる・・そう・・このミッションのポイントは道路の上限定ということ・・スコップを無理なく滑らせるアスファルトの上限定の作業なのだ・・軽トラで移動しながら吹き溜まりを見つけては降り・・採取してゆく・・
女将「・・たまんないわよぉ・・付き合わされる方はぁ・・」
支配人「・・にゃんで集めてんにゃ？・・趣味にゃん？・・」
女将「・・なっ・・バカッ！・・話を広げてんじゃないよぉ！・・」
使用人「・・よくぞぉ聞いてくれましたぁ支配人っ！・・」
今年の畑の雑草対策として活躍してくれたカラマツガーディアン・・畑の外周や電柵の真下にグラウンドカバーの要領で敷き詰めておいた・・はたして効果があるのかとワンシーズン試してみた・・結果・・夏場の草刈りがかなり減ったことに手ごたえを覚え・・来年もお世話になることにした・・無論カラマツガーディアンも万能ではなく・・春先から夏場までの雑草愚連隊には抜群の効果を発揮したが・・第一陣の種がまき散らされると・・元が枯葉なだけに種たちには絶好の培養土となり・・夏先からは効果が半減していった・・それでも生えてくる雑草の量はかなり抑えられた事に味を占め・・今年もお宝をすくいまくる・・秋に集めたもみ殻とカラマツの弐層構造でさらに攻防戦を有利に進めたい・・
女将「・・なんかさ・・みっともないのよぉ・・人に見られたくないわよ・・」
支配人「・・にゃんか悪い事した後の奉仕活動みたいにゃｗｗｗ・・」
使用人「・・ぐふぅぅぅ・・こんなとこ・・村の方達には見られたくないですねぇｗｗｗ・・師匠たちに見つかったら大笑いされそうですよぉｗｗｗ・・」
カラマツの葉は風に流されアスファルト上に吹き溜まりのようにまとまりだす・・マジりっけなしの純度の良い吹き溜まりを見つけては目の色を変えすくいまくる・・

このくらいの厚みがある吹き溜まりを見つけては興奮していた・・しかし・・雪が積もり・・除雪車が入ると・・そう・・雪と共にカラマツの葉もかき集められて雪に埋もれてしまうのだ・・翌朝凍結してしまうと手を出せなくなってしまうのだ・・除雪が入りそうな道から早めに採取する必要があるのだ・・
女将「・・必要なんかないのよ・・ったく・・」
支配人「・・狂ってるにゃｗｗｗ・・」
使用人「・・やばいですよぉ・・市内を運転中にも吹き黙っている所を見つけると興奮してしまいますｗｗｗ・・うわぁ採りてぇ！・・なんて・・もはや病気ですね・・」
すべては来年の収穫のため・・タダで落ちているものを利用する・・草刈りの時間を少しでも減らし他に充てるためだけに年末の奇行は続く・・
支配人「・・気が済んだにゃ？・・さぁ～それでは行きますにゃ・・今回のゲスカリはぁ～・・にゃんとぉ！・・このお二人ですにゃ❤・・」女将「・・でました❤・・こつぶちゃんファミリーね・・もう何回目かしら？・・」
使用人「・・すいません💦・・ゴクウさの写真がブレてました💦・・」
女将「・・つかえねぇ～なぁ～ヨシダぁ・・そうゆうトコだよぉ・・」
いよいよ今年も大詰め・・年の瀬のお忙しい中・・本年度三度目の来店をして頂いたコツブちゃんファミリーの皆様・・宿として一年に三度も来ていただけるなんてこんなに有難いことはない・・ワンニャンコンビも珍しい・・
支配人「・・またにゃんかたくさん貰ったにゃ❤・・」
女将「・・見せなさいっ！・・ちゃんと全部見せなさいっ！・・」
支配人「・・にゃっ！・・甘いやつにゃ❤・・バームクーヘンにゃ❤・・」
女将「・・なによそれぇ・・バーム・・クーヘン？・・バーム・・クーヘン・・ゴクぅ・・クーヘン・・たまらないネーミングね・・バーム・・クー・・」
支配人「・・にゃン回いうねんっ！・・あっ！・・ネギみそせんべいもあるにゃ！・・」
女将「・・でましたっ！・・埼玉銘菓っ！・・ネギはアタイだめなのよぉ奥さんっ！・・」使用人「・・いつも手土産までありがとうございます＾＾・・なんと今回・・軽井沢の熊野皇大神社に立ち寄って来たとのこと・・なんとっ！・・可愛い縁起物の熊手までっ！・・うぅ・・これは有難い限りでございます・・お正月使わせて頂きます＾＾・・」
旅慣れたコツブちゃんファミリー御一行様・・今年も一年ありがとうございました・・お話を伺えば・・奥様なにやらジャーキー作りにハマっているとのこと・・フードドライヤーを購入し自作に励んでいるらしい・・鹿の生肉も１キロお買い上げの熱の入れよう・・近年食品乾燥機もかなり進化している様子・・軽く調べてみるが家庭用のお手軽なものがポンポン出てくる・・ひと昔前に比べるとかなりハードルが下がっているようだ・・お客様のお話でもワンコ達のおやつ作りに取り組んでいる方は多い・・それもそのはず・・毎日上げるおやつにバカみたいな金額が付いているからだ・・自作できるなら添加物や原料の心配もいらないし・・安価で大量に作れるという訳だ・・
女将「・・ふん・・みんな自作しだしたら商売あがったりだわねぇ・・」
支配人「・・にゃるほど・・ジャーキー部門ピンチにゃ・・」
使用人「・・いえいえ・・それはそれ・・何度も言うようですが天日氷風干しに勝るものはございません・・短時間で乾かす機械干しとは比べ物にならない時間と手間をかけて乾かします・・赤い肉象を残し縮みや反りを最小限に仕上げるのが天日氷風干しの特徴です・・でかい乾燥機で乾かしてしまえば手っ取り早いですが全員真っ茶色にこんがりです・・あっ・・決して乾燥機が悪いと言っているのではありませんので・・」
女将「・・乾燥機に喧嘩売ってるようにしか聞こえなかったけど・・」
支配人「・・乾燥機がにゃいヒガミにゃｗｗｗ・・」
使用人「・・それ・・いわんといて・・」