秋の気配が見え始めたお盆前・・農作物達も潤いの収穫を見せ始める・・夏野菜達がもの凄い成長スピードで消費をあおり始めるのだ・・茄子にピーマン・・枝豆にトマト・・キュウリに至っては朝・夕２回収穫しないと巨大化してまずくなってしまう・・なかでも・・スイカ・・野良仕事の７割をスイカにつぎ込んできたといっても過言ではない・・伸び放題育ててきた昨年とは打って変わって・・今年は量より質・・とばかりに農園の動画などでコッソリ勉強してきた・・スイカはほったらかしでもそれなりに育ちそれなりに旨い・・ほっとけば一株１０個位実る・・だが究極は一株につき一個のスイカ・・一点集中でもの凄い糖度になるらしい・・が・・そこまで絞るのはさすがにもっと食べたい・・一株から出るツルを４本に固定し・・それ以外のツルはすべて摘芯（除去する）・・ひとつのツルにひとつのスイカ×４・・そう・・一株４個獲り作戦である・・とにかく伸ばしたがりなスイカのツルちゃん達・・毎朝４本のツルから延々と出てくる孫のツル達をカットしてあげなければならないのだ・・ツルの伸びるスピードは尋常ではなく・・いち早く止めないと無駄なカロリー消費となり栄養を削がれるという仕組み・・四本のバイパスのみに集中させるのだ・・しかしこれが中々の手間・・たかが１０株位で感じる面倒な手間に農家さんの苦労は計り知れない・・ラジオから流れるスイカ泥棒のニュースに心が軋む・・そのスイカ達がウチもいよいよ熟してきたのだ・・村では１００キロ級のマンモスイノリンが我が物顔で夜畑を荒らしまくっている・・被害数も尋常ではないのだ・・昨年はウチのカボチャもほぼ完食の食い逃げ暴君だ・・今年は・・今年こそはと・・自身のギアを上げセキュリティ強化に取り組んできた・・電気柵の仕組みについてもいちから頭に叩き込んだ・・今のところ・・イノリン・鹿ちゃん・山の番長と大型の奴らには効き目良好・・しかしここからが課題の下段の攻防戦がプレイボールする・・なやましく熟してきたスイカ達の芳香にこらえきれなくなった小動物達の猛攻がいよいよ始まるのだ・・
女将「・・長いのよぉ・・待たされてる方は眠くなるのよぉ・・」
使用人「・・またまたぁ・・いやぁ～否応なしに緊張感が高まりますねぇ❤・・毎朝ドキドキしますよぉ❤・・はっ！また守られてるぅ・・ってｗ・・」
支配人「・・にゃははははは・・オイラ的にゃ小動物チームびいきにゃ❤・・ヨシダの事にゃｗ・・かにゃらず抜けあにゃがあるハズにゃｗｗｗ・・」
女将「・・ず～～～～ん・・って沈む顔が見たいわねぇｗｗｗ・・ず～～～～ん・・てｗｗｗ・・」
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女将「・・もっとこう・・らく～～～～にできないもんかねぇ・・うるさいのよぉ・・」
支配人「・・にゃははははは・・結局ぅ自分で自分の首を絞めまくってるにゃｗｗｗ・・」
使用人「・・ぐふぅぅぅぅぅぅ・・それ言わんといてぇぇぇ・・」
女将「・・さぁ～て・・いくらもいかない土遊びはこの辺にしてぇ・・とっとと行くわよぉ！・・今回のゲスカリはぁ～この方・・達ぃ？❤・・」
使用人「・・へへへ・・マイロちゃんでぇ～す❤・・いやぁ～可愛いですねぇ～❤・・昨年はニコちゃんのみの参戦でしたが・・なんとっ！・・今年の二月に保護されていたマイロちゃんがファミリーに加わりましたぁ❤・・う～～～良かったねぇマイロォォォォ・・グスッ・・」
支配人「・・にゃははははは・・警戒されてるにゃｗｗｗ・・ヨシダぁｗｗｗ・・」
女将「・・ごめんねぇマイロォｗｗｗ・・キモいオヤジがしつこくてｗｗｗ・・」
使用人「・・なっ・・わたしがキモい訳では・・えっ？・・充分キモいぃぃ？・・ごめんねぇマイロォ・・ビックリさせちゃいましたね・・」
ひとの手に異常なほど敏感なマイロ・・保護された経緯は解らないが・・明らかに人間の手に対して恐怖心が感じられた・・まだ奥様にしか触らせることを許していないらしい・・それでも手を出さなければ興味津々で近づいてくる・・なんか・・もうちょっとで触らせてくれそうなのだ・・天真爛漫で愛嬌全開の活発な先住犬ニコちゃんのエネルギーがマイロをちょっとずつ開放へ導いている気がした・・
