使用人「・・ぬぅぅおぉぉぉ・・一気に咲き乱れましたねぇ・・」
女将「・・しだれ桜も満開じゃない？・・」
支配人「・・ヤバいにゃ・・このパターン・・一気に散る銀河にゃ・・今週・・もてばいいにゃ・・」

宿の裏手から・・
とつぜんの・・７月の中旬の様な気温に・・桜も慌てて咲いているように見える近年の開花事情・・いまだ梅も散り際を見失い・・事と次第・・風と雨次第によっては桜の方が早散りしかねない・・なんと花桃達も早い子は咲きだしている・・そう・・この三種がかぶり出しているのだ・・コチラに来た頃は・・桜と花桃のタイムラグは10日以上あったように思えたが・・今年はお構いなし・・この三種がかぶり出すと・・より桃源郷度がマシマシだ・・まさに心躍る季節の到来・・宿の周りは桃色に染まり・・山全体がウキウキしているようだ・・庭にあるタラの芽も急げとばかりに膨れてきた・・そう・・毎年の恒例行事・・春の選抜山菜甲子園の決勝戦と言っても過言ではない・・タラの芽争奪戦が勃発するのだ・・この分だと・・４月最終週あたりから始まりそうだ・・貪欲な人間たちの欲望渦巻くサマはまさに滑稽で・・あさましく芽こそぎ摘み取ってしまう輩も多い・・好みにもよるが・・私は小さい芽よりプックリと膨らんだ食べ応えのある大きさの芽が好きだ・・いわゆるスーパーなどに並んでいる様な小さい芽は採らない・・だが師匠達によると近年・・小さいのから何から何まで採っていってしまう人達が多いという・・そう・・食べ時を待っている間に採られてしまうのだ・・あ～明日あたり採り頃だなぁ・・と思っていて今日採られてしまうのなら・・くそ～～～っとは思うが納得はゆく・・だがしかし・・まだ育っていない物まで奪われていては・・楽しみの芽すら奪われてしまう・・次の人にも残しておいてやる・・それが山のマナーだと師匠達は言う・・とはいえ皆・・自分のものではない物を・・あ～でもないこ～でもない言いながら採り合っているのだから笑える・・無論・・朝どれのタラの芽の香りが絶品なのは言うまでもない・・
支配人「・・山菜マジキョーミにゃ～い・・」
女将「・・アタイもぉ～・・絶対ゴハンとかに入れないで欲しい・・」
使用人「・・・・・・・・・さてと・・いきましょうかね・・さぁようやく今回で５０回目のゲスカリ・・記念回にふさわしいコンビが来てくれました❤・・」女将「・・くりくりお目目がたまらないゴクウちゃんでぇ～す❤・・」支配人「・・にゃっ！！！・・ワンニャンコンビにゃ！・・コーギーのこつぶちゃんにゃ❤・・」
使用人「・・いやぁ～嬉しいですねぇ＾＾・・ワンニャンコンビも初なら・・コーギーちゃんも初ではないでしょうか・・しかもなんとっ・・こつぶちゃん・・鹿大好きっ子ちゃんでございます＾＾・・ウチの鹿ロースト御膳を瞬殺ですよぉ・・やはりオスは食べっぷりがカッコイイですねぇ・・マスターおかわりっ！って聞こえましたよ＾＾・・」
女将「・・ゴクウちゃんデカいわねぇ・・いいポテンシャルしてるわぁ～・・ヨイチがビビって逃げるわけだわｗｗｗ・・」
支配人「・・びっ・・ビビってにゃいにゃ・・こっ・こつぶちゃんに驚いただけにゃぁ・・」
女将「・・どうでもいいわ・・それよりぃ～・・なんか頂いてたわよねぇ・・ヨシダぁぁ・・」
使用人「・・ドキィ・・い・いやぁ～良く見てますねぇ～・・市原悦子並みに見てますねぇ～・・そうなんです・・こんな嬉しい手土産まで頂いちゃいましたぁ❤・・」支配人「・・にゃっ！！！・・こっ・・これはっ！・・埼玉銘菓・・五家宝ではにゃいかっ！・・」
女将「・・出たな老いぼれぇ～・・コーナーが違うだろぅ・・というわけでこのお菓子は後日・・琥珀眼コーナーでおとどけしまぁ～す・・ひっこめっジジイ・・」
使用人「・・いやぁ～ゴクウちゃんは旅慣れてますねぇ・・物怖じしませんねぇ・・そしてデカい！・・こりゃぁボス猫クラスのポテンシャルですよぉ・・支配人がビビっちゃうのも当然ですよぉ・・」
支配人「・・だから・・ビビってにゃいっ！・・」
さらに伺えば・・ご主人・・大の車大好きっ子ちゃんで・・小海町で開催されているコッパディ小海というクラシックカーレースを観戦しに行くとの事・・はぁ？・・何それ？・・とお思いのそこの冷めた視線の奥様・・案ずるなかれ・・私も知りません・・得意の受け売りでざっくばらんに説明すると・・今年で３４回目となる小海町生まれのクラシックカーによる公道を使ったレースの様だ・・走行距離約２４２キロ・・小海町からスタートし小諸・東御などのチェックポイントを通過し・・嬬恋村を経由・・軽井沢・佐久を抜け戻るという思ったよりも過酷なレースの様だ・・もちろん公道を走るので道交法は厳守・・これをクラシックカーでやるのだから完走するのも大変なのではないだろうか・・これが一日目・・二日目はヒルクライムという坂道を登りタイムを競い合うレースの様だ・・
使用人「・・いやぁ～小海といえば佐久のご近所・・近隣で開催されているイベントをお客様から教えてもらっている状態ですよぉ・・まったく目からウロコです・・このようなレースもやってるんですねぇ・・はぁ～勉強になります・・」
女将「・・ワンコ用・・鹿ロースト御膳・・これ・・ヤバいわよ・・ゴクッ・・ヨシダに言えば作ってくれるわ・・」支配人「・・ヨシダぁ・・ワンコばかりズルいにゃ・・ニャンコ層も増えてきたにゃ・・ニャンコ用の御膳もつくれにゃっ！・・」
支配人「・・ぎょっ・・御意❤・・」
女将「・・それではこつぶちゃんファミリーの皆様ぁ・・また遊びに来てねぇ～❤・・」