冬将軍のファイナルインパクトが止まらない・・夜中から降りだした雪が朝方にはこんなに・・
使用人「・・あっ・・すいません・・ヒマそうだったもんでぇ・・つい・・へへ・・」
女将「・・ふん・・ヘラヘラしてんじゃないわよ・・あ~つまんない・・」
2月まで全くだった雪が・・ここまで3月に集中爆撃を喰らうとは・・誰が予想できただろう・・こないだの爆撃の後片付けが終わる頃・・ふりだしに戻されるという精神的ダメージ倍増のリズム爆撃に・・スコップを握り掻き分けるボディは汗まみれ・・こりゃぁいかんと・・あわてて着替える・・やれやれと・・窓の外を見下ろすと・・雪かきスタート地点が・・もう・・ふりだしに戻りつつあった・・リズムが上がっている・・急にアホらしくなって考えるのをやめた・・
使用人「・・いやぁ~・・今の私の謎の運動は何だったのでしょうか・・雪の中汗まみれになって・・戻ってみれば元通り・・あ~・・賽の河原ってぇ・・こんな感じなんですかねぇ・・積んでは崩され・・積んでは崩され・・ねぇ・・」
支配人「・・いかれたにゃww・・ドコ見てるかわかんにゃいにゃwww・・」
女将「・・はぁ~・・雪の日は静かだねぇ・・なんの気配もしないよぉ・・」
たまに通る除雪車の轟音に・・ビクゥ!・・となるくらい静寂に支配されるサイレント爆撃・・朝方など・・静かすぎる気配に・・ん?・・これは積もっているなと気付けるようになった・・もう大空襲の日は籠るしかない・・
女将「・・でも来てくれたのよねぇ・・こんな日に・・」
支配人「・・久し振りにゃ・・ゲスカリにゃ・・」
使用人「・・ようやくご宿泊のお客様が戻ってまいりました・・大雪の朝となり・・さぞ驚かれたことでしょう・・それでは行きましょう!・・今回のゲスカリはぁ~・・この方❤・・」支配人「・・へへへ・・にゃんと・・ニャンコですにゃ❤・・しかも女子にゃ❤・・」
女将「・・ハスちゃんでぇ~す❤・・アンタ・・鼻の下のびてるわよ・・このサカリ野郎・・」
使用人「・・いやぁ~嬉しいですねぇ!・・支配人!・・モチちゃんファミリーに続いて当宿二組目のニャンコのお客様ハスちゃん・・お名前の由来は・・なんと・・ハスの池のそばで保護されたとの事・・いいお名前頂いて良かったですねぇハスちゃん・・」
オス猫界でも小さい支配人だが・・ハスちゃんは9歳の女の子・・とても小さくてかわいい・・心なしか支配人がたくましく見える程・・ご主人にうかがえば・・まわりの野良たちにもイジメられていたところを保護されたらしく・・尻尾も切れかけていた状態だったらしい・・あいにく尻尾は壊死で切断となったが・・かけがえのない家族を手に入れたハスちゃん・・その時のトラウマで・・今でも他の猫が苦手らしい・・明らかに緊張が伝わるハスちゃんに歩み寄る支配人・・攻撃性ゼロの事なかれ主義男にちょっとずつ・・ちょっとずつ距離をつめようとするハスちゃん・・もう少し長く一緒にいられれば・・マブダチ確定の予感にほっこりさせて頂いた夜となった・・
女将「・・ハスちゃん・・こんなヘッポコにビビる必要なしっ!・・いったれハスちゃ~ん!・・」
使用人「・・またそうやってぇ・・イイ感じなんですからぁ・・変な事吹き込まんとってくださいよぉ・・」
さらに伺えば・・なんとご主人・・移住希望で物件の内見の為にウチへいらしてくれたとの事・・しかも場所を聴いてさらにビックリ・・なんと・・大鹿村・・知らない・・どこなのだろうかとお伺いしても・・あ~あの辺かなぁ?・・くらいしかわからない・・お恥ずかしながら調べると・・

ここは・・遠い・・同県内・・東信のウチからでも3時間コースであろう距離と山越え・・得意の知識の受け売りでザックリ説明すると・・有名なのは大鹿歌舞伎・・これを見たらニュースなので見た事ある方も多いのではないだろうか・・あとはリニアモーターカーの通り道の様で工事が進んでいるらしい・・まさに秘境の名にふさわしい美しい村の様だ・・ここは・・いい古民家がたくさん眠っていそうで・・関係ない私も見に行きたくなってしまった・・
使用人「・・いいですよねぇ~・・物件探して見て回ってる時ってぇ・・一番楽しいですよねぇ・・間取りの見取り図と写真しかない情報から想像して・・見に行こうかどうか考える・・くぅ~たまりませんねぇ・・実際に行ってみないと解かりませんからねぇ・・なにも・・」
女将「・・こりゃぁ・・ご近所様とは言えないわねぇ・・」
支配人「・・同県にゃいで3時間にゃ・・ハスちゃん・・遠いにゃ・・」
使用人「・・でもきっといい所ですよぉ・・ここはぁ・・お宝の臭いがプンプンします・・くぅ~っ・・いいなぁハスちゃん・・」
改めて思う・・この長野県という県は日本屈指の山岳県・・そのため・・何処に行くにも山越えが課題となり・・下道でクネクネ峠を越えるか・・迂回して高速を使うか・・だが・・どちらにしても大して時間が変わらないのだ・・同県内で3時間・・まるで北海道のようだ・・とくに県南部との交流が薄い気がしてしまうのはそのためだろうか・・とはいえ大雪舞う中・・朝早く旅立つハスちゃん御一家・・慣れない雪道・・無事たどりつける事をお祈りしながらお見送りした・・