KOUSAKA KIKYOU

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春恒例❤

厳しかった寒さも緩み始め・・宿の閑散期も終わりを告げる3月・・ご宿泊のお客様達が見え始める前に・・春先取りの恒例行事がある・・そう・・春は別れと出会いの季節・・卒業式と始業式に合わせ学校関連のお客様から仕出し弁当のご予約が殺到するのだ・・
使用人「・・はぁい桔梗ですぅ・・あっ・・お弁当のご注文ですねぇ~・・はい・・はい・・ぇ~えっと・・少々お待ちくださぁ~い・・」
女将「・・ぉぉい・・ヨイチ~っ!・・ヨシダも忙しそうだからぁ~・・電話くらい対応しなっ!・・」
支配人「・・はいっ桔梗ですにゃ!・・こんにゃんでぇいいにゃ?・・」
女将「・・にゃ・・は・・いらないのよぉ・・ったくぅ・・」
殺到する・・などといえば聞こえはいいが・・ただ単に日付が被る学校が多い為・・卒業式前後・入学式前後の1週間が高密度で忙しくなるため・・殺到している感覚に陥るのだ・・おかげさまでリピートして頂く学校も多く・・その噂から今年はご新規の学校からもご注文を頂けるようになった・・思い返せば・・4~5年前のコロナ真っ只中の頃・・緊急事態宣言が発令される度に店は営業できず・・多くの飲食店がもがき苦しみテイクアウトメニューなどを模索していた・・よく見かけたのが・・飲み屋などの店頭販売の弁当やお惣菜など・・飲み屋アルアルのスタイルとして売り上げが低迷してくるとランチに手を出すという傾向がある・・だが夜ダメなものが昼やったところで入るわけもなく・・いかにもにわかな苦肉の策のようで私はそういう店を軽蔑していた・・無論当店でもコロナ過前からお持ち帰りの焼き鳥やおでんの販売も行っていたが・・いかんせんワンオペ居酒屋・・飲みに来てくれているお客様優先になるのは仕方なく・・忙しいとお断りしていた・・コロナ過に入り・・最初は釣りなどに行きまくり遊んでいたがすぐに飽き・・終息の見えない見通しに嫌気がさし・・何をするか模索していた・・にわかな苦肉の策では勝負にならない・・居酒屋の店前に並べられた500円の冷たい弁当など誰も興味を示さないだろう・・安かろう悪かろうはもういらない・・ちょっといいものを使い手間をかけ温かい状態で提供できるお弁当というのを考えていた・・駅前でもない住宅地の為・・5~60mほど離れた通り沿いにわざわざテナントを借りて仕出し弁当を売りだした・・6帖くらいの広さの販売のみのテナント・・運よく医療ビルの1階にあり・・3~4軒のクリニックで患者さんも賑わっており・・その恩恵にも授かれた・・居酒屋の店舗で毎日20個作り運搬・・パートさんを雇い販売してもらっていた・・昼またぎの3時間のみの営業・・なんの宣伝もしていない状況で1000円の弁当を20個さばける日はそうもなく・・甘くないなと残った弁当の引き取り手などに四苦八苦していた・・幸い予約の仕出し弁当の方が売り上げを支えてくれ・・こっちに移るまでの2年弱の営業で利益はほぼ無しのトントン状態・・テナント契約料の30万位は赤字となった・・今思えば・・テナントを借りる必要などなかったのだが・・その教訓が今のスタイルを生み出せるきっかけを与えてくれた・・当時も学校や会社企業からの注文は数が多く・・原価率の高い弁当販売では旨味があった・・が・・結果毎朝必死に作っていた20個が足を引っ張る結果となっていたのだからアホとしか言いようがない・・しかし・・この2年弱のコロナ過の経験値が思わぬスキルアップにつながる・・弁当のべの字も知らなかったような私にとってはまさに目からウロコ状態・・どうすれば・・一番最適な最高の状態でお客様にお渡しできるか・・失敗を繰り返しながら試行錯誤の毎日・・真のお弁当の難しさはお客様に渡した後にあると考えていた・・もちろん買ってすぐ食べて頂ければ問題ないが・・お客様がどうやって持ち帰り・・どういう環境でどう食べるかまでは想像できない・・一番懸念していたのはレンジによる再加熱・・程よく温められれば良いが・・やり過ぎると別のものになってしまうからだ・・だが・・予約を頂き・・食事の時間に合わせ・・私が配達し玄関先でお渡しできれば・・ベストコンディションで食べれるというもの・・これこそが仕出し弁当の醍醐味ではないかと・・こちらに来てからは店頭販売をやめ・・まとまった注文数の可能性のある企業や学校へとダイレクトメール・・この網を張っておくだけで無駄なく最高の状態で廻せるようになった・・仕出しは利幅こそ少ないが味の宣伝にはもってこいの武器と考えている・・出来合いの冷凍ものや化学調味料など一切使わない・・完全無添加の100パー手作り・・原価率50パー越え・・誤魔化しは通用しないシビアな弁当の世界・・だが・・しょせん弁当は弁当・・やはり作り立てには全く歯が立たない・・地元のお客様には・・仕出し弁当からウチへお食事に来てくれるようになれば本望である・・

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女将「・・ふん・・山の上まで呼べるかどうかが課題ね・・」
支配人「・・くるるるぅ・・お電話ありがとうございますにゃ!・・桔梗ですにゃ!・・おっ・・今のいいにゃ・・」
女将「・・にゃ・・が多いっ!・・ったくぅ・・さぁ~ご宿泊のお客様も見え始めるわよぉ・・気合入れていくよぉ!・・」
使用人「・・御意❤・・」

プロフィール写真

女将の「おきみ」と申します~2歳の秋田犬やらせてもらっとります~今後よろしゅうたのんます~
しつこくて意地悪な性格と使用人からは言われとります~
何が悪いん?

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