使用人「・・えっ?・・ダメだ・・うそっ・・全然入らない・・」
支配人「・・やめろにゃ~・・もう入らにゃいってぇ・・くるるるぅ・・いていていて・・」
使用人「・・ちょ・・もう一回・・足をたたんでぇ・・あれぇ~ダメですねぇww・・」
支配人「・・ぐるるるるぅぅぅ・・オラァ・・いい加減にしろにゃ!・・無理だって言ってんだろっ!・・」
使用人「・・あいててて・・わかりましたわかりました・・やめましょうww・・」
支配人のデブ化が止まらない・・とにかく最近はよく食べる・・支配人は自由に外へ出かける為・・女将のようにゴハンの時間というのをキッチリ設けているわけではない・・無くなっていたら継ぎ足し・・いつでも帰って来た時に食べられるようになっている・・もちろん女将がいるとアッという間に全部食べられてしまうので・・二階に上がったところに支配人専用の餌場がある・・常時カリカリと水が置いてある訳だが・・シーズンオフの氷点下の夜中に遊んでいるバカはおらず・・真冬の夜はほぼ布団で寝ている・・寝る前にカリカリカリカリ・・夜中に起きてはカリカリカリカリ・・私がトイレに行けばカリカリカリカリ・・と・・喰っちゃ寝を繰り返している・・すると・・どうなるか・・
女将「・・ぎゃははははははははは・・なんだい?・・その腹はぁ?・・余計短足に見えるじゃないのさwww・・デブチーwww・・」
私的にはコロコロの方が可愛いのだが・・先生に何と言われるか楽しみである・・そう・・シーズンオフ恒例・・年一のワクチン注射があるのだ・・毎年暇なこの時期に連れて行くのだが・・支配人専用のキャリーバッグに入らないのだ・・去年はすんなり入ったのに・・バッグと同じくらいの大きさになっている支配人に初めて気づく・・ゲージ等そんなに嫌がる支配人ではなかったが・・恐ろしいほどの抵抗を見せる・・無理に入れてもダメージの方がデカいので裸抱っこで連れて行くことにした・・女将を荷台に乗せ・・支配人は助手席へ・・いざ出発・・
女将「・・ちょ・・ちょ・・もう無理ぃぃぃぃ・・止めてぇ~・・」
案の定・・車を走らせ5分ほどで女将のウンチタイム・・車に乗せると必ず・・必ず便意を催すのだ・・
使用人「・・すいてるといいですねぇ・・」
3人で車で出かけるのも久し振り・・明らかに緊張が伝わってくる支配人・・軽トラの車内も狭く・・何処に居たらいいのかも解らず落ち着きがない・・支配人は明らかに車が苦手だ・・結局病院まで変な体勢のまま固まっていた・・
使用人「・・よぉ~しじゃぁ支配人から行きましょう・・」
長い時間・・抱っこで耐えられるのか不安だったが・・幸い先客はひとり・・「ちょっと待っててねぇ・・すぐやるからぁ」・・と先生・・私がなぜこの病院を選んだかというと・・この病院・・待ち時間がほぼないのだ・・ご高齢の先生がワンオペでやっている病院・・煩わしい手続き等が一切簡略化されているのだ・・ふつう・・まずは診察券・・どうしましたか?・・となるわけだが・・無論・・診察券などもなく・・受付で勝手に名前と住所を書いて終わり・・会計が終わるまで待たされたりもなし・・無駄なステップ全排除の私の理想的病院なのだ・・ワクチン注射など一瞬で終わる作業に何時間も待つなど一切なし・・感覚はまさにドライブスルー・・2人込みで滞在時間は15分程・・これは大袈裟でもなんでもなく・・面倒な手続きのたらい回しが多い病院に是非見習ってほしいスマートさと言えるのだ・・
先生「・・ヨシダさんさぁ・・俺ぇ・・6月いっぱいで引退するんだわぁ・・」
会計時に突き付けられる突然の引退宣言に・・ゆくあてのない難民のような気持になり・・あ~~~~また気にいる病院を探さなくては・・と一瞬滅入るが・・
使用人「・・先生!お疲れ様でしたぁ!・・」
高齢の先生の黒革の使い込まれたシブいカバンを見つめ別れを告げた・・
使用人「・・いやぁ~~~お疲れ様でしたぁ・・あっという間でしたね・・さぁ帰りましょう^^・・」
女将「・・いい天気だねぇ~・・気持ちいい・・」
使用人「・・え~~~それでは・・宿に帰って来た時の支配人の様子をどうぞ!・・」女将「・・ぎゃはははは・・完璧にフテってるわねwww・・」
軽トラの助手席の足元の・・奥の奥に顔を突っ込み・・微動だにせず・・フテる支配人・・あんなに嫌がってた車も降りてきません・・
でも・・宿に戻れば・・いつもの日常❤・・ちゃんちゃん・・