使用人「・・ん?・・もうこんな時間・・起きなければ・・」
8月も終わり・・日の出の時間も遅くなってきた・・5時でもまだ薄暗い・・眠い目とつまる鼻をこすりながら・・階下へ降りようとすると・・視界の端で裏の道を凄いスピードで走り抜ける茶色い獣らしき物体・・
使用人「・・えっ?・・なに?・・今の?・・」
薄暗いとはいえ・・明るい時間に野生動物が道を走るのは初めて見る光景・・我が目を疑いながら視界で後を追うが・・もう見えない・・かなり大きい獣だった・・イノリンクラスはあろうか・・女将は吠えていない・・寝起きの頭を・・階段を降りかけた足を止め・・フル回転・・まず・・あの獣の接近に・・ウチのワンワン警備保障が無反応ということがおかしい・・ということは・・慌てる気持ちを抑えながら・・まだ寝静まるお客様を起こさないように・・忍びのように急ぎ・・表へ出ると・・息を切らし舌を出すドヤ顔の女将・・そう・・正体はワンワン警備保障本人だった・・
使用人「・・えっ・・なっ・・うわぁ~・・切れてるぅ~~~~!・・」
庭を縦横無尽に駆け回り・・自由をアピールする女将・・こないだ頂いたばかりの首輪のつなぎ目を引きちぎり自由に警備に出かけていたらしい・・普段・・無理矢理ちぎろうとしたりするわけではないので・・原因を探る・・すると・・こないだ打ち直したワイヤーを止める杭・・打ち込みが甘かったのか・・杭の頭にリードが絡まり身動き取れなくなっていた模様・・そこへワンワン警備が始まればちぎれるのは時間の問題・・原因は私の不注意だった・・ケイちゃんパパにせっかく編んでもらった首輪を取り換え・・散歩に出る・・
使用人「・・ていうか・・もう・・散歩いらなくないですか?・・」
女将「・・えっ?・・なんでぇ?・・せっかくだし行こうよww・・」
案の定・・散歩中・・何もしない女将・・いつから自由行動をしていたかはわからないが・・マーキングもウンチも用済みだ・・とにかく村の方へ行き・・騒ぎを起こさなくて良かったと胸をなでおろす・・このクラスのデカさが放れていたら・・嫌いな人には恐怖でしかないだろう・・
使用人「・・小動物達もビックリしたでしょうねww・・普段吠えてるだけで来ない奴が・・急に接近してくんですからww・・ワンワン警備保障的には効果的ですけどね・・」
支配人「・・にゃがいにゃ・・はにゃしが・・とっととゲスカリいくにゃ・・さぁ~今回のゲストはぁ~~~~!・・この方達にゃ❤・・」
女将「・・ヨークシャーテリアファミリー御一行様❤・・ネネちゃん・ノアちゃん・コウちゃんでぇ~~~~~す❤・・」
支配人「・・またまたちっちゃいにゃ~~~❤・・」
女将「・・って・・オマエ・・一度も顔すら見せてないだろぅ・・ほっつき歩いてばっかりじゃないのさ・・お土産・・頂いたんだぞぉ・・仕事しろっ!・・」
使用人「・・ホントですよぉ・・手土産まで頂いたのに・・ママさんがブログ見て頂いていて支配人に逢いたかったって・・おっしゃってたんですからねぇ!・・お見送りの時くらい顔見せて下さいね!・・」
支配人「・・オマエが気付かずに女将とフロントに閉じ込めるからにゃ・・」
お客様がみえてる時・・夜中のワンワン警備保障が始まると・・慌てて女将をフロントに収容するわけだが・・その際・・支配人も紛れ込み・・一緒に朝までいた模様・・その反動なのか・・朝ご飯を済ませるとそそくさと出かけて行った・・
使用人「・・いやぁ~かわいいですね~~~~❤・・コウちゃんはまだ6カ月❤・・なんとっ!・・ネネちゃんの子供なんですよぉ・・しきりにタッチして二本足で上手にあそんでぇ~~って・・可愛いすぎます❤・・もう可愛いしか出てきませんよ・・髪型もママさん自らカットしているとの事・・上手なんですよぉ❤・・ヨークシャーも一枚毛で抜け毛がほとんどない犬種なんですって!・・見た目からは想像できませんがとても勉強になりました・・」
女将「・・アタイにもジャーキーありがとう❤・・また皆さんで遊び来てね~~~っ!・・」
支配人「・・次はオイラも参戦するにゃっ❤・・」